【旅から学ぶ世界史】代ゼミ大人気講師が語る!【インドシナ3国編】

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「教科書に書かれたことを自分の目で見て、見たものを喋りたい」

その熱い思いを胸に、なんと97カ国(!)を訪れ、

アンコールワットは「実家」だと言い切るまで通い詰めた。

そんな代ゼミの超人気世界史講師、佐藤幸夫先生による

特別講義(2018/7/22@TABIPPO渋谷オフィス)のレポートです!

イベントのURL → http://tabi-daigaku.jp/lessons/637

【目次】

1. 導入

2. 旅と世界史、3つの注目ポイント

2-1.  世界史を知るなら、まずは王朝を知ろう
2-2. 人々の行き交う所に、都市の発展あり
2-3. ベトナム、カンボジアの悲しい戦争の歴史

3. 旅をもっと楽しむには?

4. 感想

 

1. 導入

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一つだけある、別の国の観光名所(仲間はずれ)を当てるクイズ。A~Cはベトナム(例えばCはランタンで有名なホイアン)。Dはハロン湾と見せかけて中国でした…。

 

インドシナとは、ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマーのこと。

まずは各国の簡単な紹介。

例えば、ベトナムは、ダナンの北に古都フエ、南に港町ホイアンがある。

特にホイアンは、観光客がめっちゃ増えてて、中国、韓国、日本人ばかり。

特にランタン祭りが有名で、女子に大人気。

 

2. 旅と世界史、3つの注目ポイント

(1) 国を知りたければ、まず王朝を知ろう!

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王朝の穴埋めクイズ。センター試験を彷彿とさせる(受けてないけど)

 

東南アジアはいろんな王朝がある=国が変わっている。

知らないと、いつの時代の建物、いつの時代に活躍した人物か分からない。

「この宮殿、なんか古くて味わい深いなぁ」だけじゃ勿体無い!

ちょっと歴史を勉強すれば

「へぇ!これがベトナム建国の父、ホーチミンさんのお墓かぁ!」

と、感動がぐんと大きくなる。

ぜひ歴史を勉強してから行ってみよう。

 

(2)人々の行き交う所に、都市の発展あり

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航路に注目すると、発展した都市がわかる。重要!

 

先ほどの王朝を用いて、当時の航路と、港となった都市が発展した経緯を説明。

まず、卑弥呼の時代より前に、ローマと中国は交易をしている!

 

アユタヤ(タイ)は、古くから河を使って貿易をしてきて、栄えた。

航海に欠かせない羅針盤を発明したのは中国で、それをヨーロッパが輸入していた。

中国の明はもちろん、ホイアンも海交都市として栄えた。

 

驚くべきことに、13世紀の冒頭、なんと中国の米がアメリカ西海岸で発見された!

これは大航海時代より70年も早い。

つまり、世界一周を初めて成し遂げたのは、ヨーロッパ人ではなく中国人なのかも?

そうした新しい学説が、学会を盛り上げている。

 

ちなみに、コミュニケーション取れる国(外交、貿易が得意な国)は、

領土を広げすぎて管理しきれずに滅亡しちゃう。

一方、コミュニケーション取れない国は、お金で解決しようとして、

お金なくなって滅亡しちゃう。世界史のあるあるらしい笑

 

(3) ベトナム・カンボジア戦争の悲しい歴史

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ベトナム戦争の複雑な経緯を解説。資本主義VS社会主義が、ベトナムを分断。

前半の楽しげなトーク全開の話から一転、シリアスな雰囲気に。

「ベトナム戦争の話は、ベトナムを語る上でどうしても外せない。

観光名所など、楽しい話ばかりでは、本当の意味ではその国を語れない」

と、先生も真剣モードに。

 

今ベトナムはあんなに発展してるのに、カンボジアはなぜ経済発展できてないのか。

北緯17度線を境に、北はベトナム民主共和国(ソ連)、

南はベトナム共和国(アメリカ)へと分離。

 

所得や経済など、自分を守ってくれる何かがあれば、社会主義は基本的に必要ない。

守ってくれるものがないから、全員が平等であることを強制する、

社会主義を受け入れるしか無くなってしまう。

北ベトナムは、なんとジャングルを経由して、

武器の輸出をしていた(見つかりにくいから)

 

カンボジア、当時の人口の1/3の人しか残らなかった。

若者が処刑され、その若者が生きていれば、今頃は40~50代になっていた。

国づくりの中核を担うはずの人材が戦争でいなくなってしまった結果、

カンボジアの経済発展が遅れる要因になってしまった。

 

キリングフィールドは、カンボジアの若者や知識人が処刑された場所。

当時の内戦を学ぶのに良い。

戦争中に埋められた地雷は現在も存在し、踏んだら文字通りアウト。

 

旅をもっと楽しむには?

 

講義が終わったあと、ど〜しても聞きたかった質問を、佐藤さんにぶつけました!

<私の質問>

例えば、アメリカ東海岸の都市(ボストンとか)に旅行する時、

どんな視点で予習しておくと面白いか?

 

<佐藤先生の答え>

自分が興味ある都市が、世界史のどの文脈に登場するかを見てみよう。

例えばボストンだったら、アメリカ独立に関する史跡が

いっぱいあるから、まずは「アメリカ独立」をキーワードに調べてみて、

興味が湧いてきたら、どんどん膨らませて調べてみよう。

wikipediaや観光案内でボストンを見るだけだと、ちょっと足りない汗

 

感想

歴史は、過去から未来につながっている。

ただ観光地を行くのも楽しいけど、勉強してから行くともっと深まる。

旅に出る前に、歴史を少し勉強しておくだけでも、

同じものを見たときの思い入れや、感動の強さが、ぐっと深まる。

 

私も、学生時代にベトナム4都市を訪れましたが、

ホイアンが、当時の航路や港町としての重要な地位を占めていたこと、

ベトナム戦争の生々しい話、英雄のことなど、知っておくことで

「あ〜、これがあのベトナムの大英雄、ホーチミンさんのお墓なんだね!」

「これがカンボジア内戦の生々しい爪痕か、、」

といった感じに、現地で実物を見たとき、胸に迫りくる感動や記憶が、

圧倒的に強く、深くなることを実感しました。

 

表面的に綺麗で美しいところだけを切り取って、

ピースして記念写真を撮るのも良いけど、

それで終わりだともったいなさすぎる。

 

良いことも悲しいことも、

その土地で起こった出来事にちゃんと向き合って、

向かい合おうとする姿勢が大事だと思いました。

 

歴史を知り、その土地で生きてきた人々に思いを馳せることで、

綺麗で楽しい所ばかりを見る観光客で終わってしまうのではなく、

完全には無理だけれど「その土地の一員」に近づける気がしました。

 

「歴史に目を向ける」というと、なんだかハードルが高そうだけど、

好奇心を向けて、ちょっとだけググって見る姿勢があれば大丈夫。

 

せっかくその土地にいったのなら、

歴史を調べて、生で見て、深く感じてこよう。

 

センター入試など、受験のための世界史から発展して、

旅(人生)を楽しむための世界史を学び、新しい視点を持って旅をする。

その奥深さと面白さを、佐藤先生は教えてくれました。

 

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「教科書に書かれたことを自分の目で見て、見たものを喋りたい。

だから今まで97カ国に行っている」

佐藤先生のユーモラスで真剣な、わかりやすい言葉(解説)が生まれる秘密は、

まさに冒頭のこのセリフに集約されている気がしました。

好奇心のアンテナを高く掲げ、退屈な教科書から飛び出して、

歴史を学びながら、旅をもっと楽しもう。

佐藤先生、ありがとうございました!

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